公認内部監査人とは?試験の難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!

公認内部監査人は、組織の内部監査についての知識・技能を証明する国際的な資格です。企業の経営環境の変化に伴い、近年では内部監査の重要性が高くなっており、内部監査人の能力を有する人材が求められています。

この記事では、公認内部監査人試験の概要や難易度、試験内容、勉強法について解説します。

公認内部監査人とは

公認内部監査人とは、組織の内部監査についての知識・技能を証明する国際的な資格です。

Certified Internal Auditorの頭文字を取って、CIAとも呼ばれています。

資格を取得するには、4年以内に3つのPart試験に合格し、実務要件を満たす必要があります。

CIA(Certified Internal Auditor-公認内部監査人)は、資格認定試験に合格し、実務経験等の要件を満たした者に授与される称号です。CIA資格認定試験は、内部監査人の能力の証明と向上を目的とした世界水準の認定制度で、世界約190の国と地域で実施されています。内部監査人の唯一国際的な資格であるCIAの称号は、業務に精通したプロフェッショナルとして経営者の信頼を得て、21世紀のグローバル社会を勝ち抜くための、最良の資格です。

引用元:公認内部監査人 認定試験ガイド-3パート構成

年収

公認内部監査人資格を取得した人の年収の目安は、500~1,000万円です。ただし、勤務する企業や取得している資格、実務経験によって大きく変動します。

需要

近年では、企業のコンプライアンス違反に対して、行政的・社会的な厳しい制裁が行われています。

大企業を中心に、上場企業やグローバル企業で公認内部監査人の需要が高まっています。

公認内部監査人試験 その1

公認内部監査人試験は、アメリカの内部監査人協会(IIA)が主催しており、日本内部監査協会が試験を実施しています。

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CIA認定資格試験ガイド|一般社団法人日本内部監査協会
内部監査に関する知識を広く一般に普及する...

試験日程

随時実施

試験地

全国のピアソンVUE テストセンター

(札幌市、仙台市、東京都、横浜市、名古屋市、大阪市、広島市、松山市、福岡市、那覇市)

受験料

IIA個人会員 IIA個人会員以外 学生・教員
初回受験登録料 12,000円 24,000円 6,000円
Prat 1 31,000円 43,000円 24,000円
Part 2 25,000円 37,000円 18,000円
Part 3 25,000円 37,000円 18,000円

受験資格

教育要件(受験申込時に最終学歴の卒業証明書を提出)
1. 四年制大学の卒業生の方
2. 大学・大学院の在学生の方(大学の場合、3年生以上)
3. 大学・大学院の教員の方
4. 内部監査・監査役監査・公認会計士監査、財務・法務いずれか
2年以上の実務経験者(申込時に実務経験証明書提出が必要)
5. 高い倫理観と専門職としての適格性を持ち、CIA、CCSA(内部統制
評価指導士)、CFSA(公認金融監査人)などの認定資格の保持者
または上司等による「推薦状」を受けた方。

公認内部監査人試験 その2

試験内容

PARTⅠ~Ⅲは一度に受験する必要が無く、各科目ごとに受験可能。

PARTⅠ 内部監査の基礎

125問(4択)・2時間30分

改訂後の CIA パート 1 試験シラバスに関連するその他の特筆すべき事項:
• 「内部監査の使命」や「内部監査の専門職的実施の基本原則」といった IPPF の要素が含まれます。
• このシラバスは、IIA の属性基準と一層整合した内容となっています。
• パート1試験は、個々のアシュアランス業務と個々のコンサルティング業務の違いを扱ってい
ます。
• パート1試験は、「基準」への適合または不適合の開示についても扱っています。
• 最大のドメインは、「ガバナンス、リスク・マネジメントおよびコントロール」で、パート1
試験全体の 35%を占めています。
• パート 1 試験の一部では、概念の基本レベルの理解が問われており、他の部分では、熟達レベ
ルの知識、スキルおよび能力が問われています。

引用:CIA試験:改訂の背景と内容(改訂後のシラバス) 

  1. 内部監査の基礎(15%)
  2. 独立性と客観性(15%)
  3. 熟達した専門的能力および専門職としての正当な注意(18%)
  4. 品質のアシュアランスと改善のプログラム (7%)
  5. ガバナンス、リスク・マネジメントおよびコントロール(35%)
  6. 不正リスク(10%)

PARTⅡ 内部監査の実務

100問(4択)・2時間

改訂後の CIA パート2試験シラバスに関連するその他の特筆すべき事項:
• このシラバスは、IIA の実施基準と一層整合した内容となっています。
• パート2試験は、残存リスクの評価とリスク受容の伝達に関する内部監査部門長の責任を扱っ
ています。
• 最大のドメインは、「個々の業務の実施」で、パート2試験全体の 40%を占めています。
• パート2試験の一部では、概念の基本的レベルの理解が問われており、他の部分では、熟達レ
ベルの知識、スキルおよび能力が問われています。

引用:CIA試験:改訂の背景と内容(改訂後のシラバス) 

  1. 内部監査部門の管理 (20%)
  2. 個々の業務に対する計画の策定 (20%)
  3. 個々の業務の実施 (40%)
  4. 個々の業務の結果の伝達および進捗状況のモニタリング (20%)

PARTⅢ 内部監査に関連する知識

100問(4択)・2時間

改訂後の CIA パート3試験シラバスに関連するその他の特筆すべき事項:
• パート3試験で扱うトピックの数は、内部監査にとって最も重要な中核的な分野にかなり充て
られました。
• このシラバスは、データ分析に関する新しいサブ・ドメインを取り上げています。
• パート3試験では、情報セキュリティの部分が拡大し、サイバーセキュリティのリスクや最新
のテクノロジーの実態といった追加のトピックが含まれています。
• 最大のドメインは「ビジネス感覚」で、パート3試験全体の 35%を占めています。
• パート 3 試験の一部では、概念の基本レベルの理解が問われており、他の部分では、熟達レベ
ルの知識、技能および能力が問われています。

引用:CIA試験:改訂の背景と内容(改訂後のシラバス) 

  1. ビジネス感覚(35%)
  2. 情報セキュリティ(25%)
  3. 情報技術(IT)(20%)
  4. 財務管理(20%)

公認内部監査人試験 その3

合格率・難易度

公認内部監査人試験の合格率は、10~15%です。各パートの合格率は35~40%となっています。

各パートは一度に合格する必要はなく、4年の有効期限以内にすべて合格すれば問題ありません。

公認会計士・米国公認会計士(USCPA)と比較すると、難易度が低い資格と言えるでしょう。

勉強方法

公認内部監査人試験に合格するために必要な勉強時間の目安は、500時間~600時間程度です。

毎日2時間程度の勉強時間を確保できれば、1年で合格できます。

合格率が10~15%と難易度は高いですが、論述式ではなく選択式(4択)なので挑戦しやすい試験となっています。

市販されているテキストを活用し問題集を繰り返し解くことで、独学での合格も十分可能です。

独学に自信がない場合には、資格講座や予備校のセミナーを活用しましょう。

公認内部監査人試験では、過去問や解答が公開されていません。そのため、出題傾向を把握することが難しくなっています。できるだけ苦手分野を減らし、幅広い範囲の知識を身に付けておくことが重要です。

公式サイトの試験シラバス(試験の内容を把握するための手引き)で、重要なポイントを確認しておきましょう。

参考:CIA試験:改訂の背景と内容(改訂後のシラバス) 

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