建築設計概要書と構造特記仕様書

■ 在来木造住宅、木造軸組工法の施工について

着工から完成まで3〜6カ月かかります。在来木造住宅の施工は、建築構造における木構造の工法の1つです。主に柱や梁といった木部材を組み合わせ、地震時や台風時に柱が土台や梁から抜けるのを防ぐため、耐震基準に適合するホールダウン金物などを柱頭と柱脚の両方に付け、安全・安心な住居として工務店や建設会社などによって施工されます。比較的柔軟なデザインができる工法であり、着工から完成までは、特別な造作を必要としない限り、一般的に3カ月〜6カ月といわれます。

土工事については、根切り、基礎をつくるために地面を掘ることは、周辺の状況、土質、地下水の状態などに適した工法とします。根切り部分に近接し、崩壊や破損のおそれのある建築物がある場合は、損傷を及ぼさないように処置します。

基礎工事については、砕石転圧、捨てコンクリート打設、墨出し、外側型枠、防湿ビニル敷、配筋、耐圧盤コンクリート打ち、布基礎墨出し、配筋、アンカーセット、内側型枠、清掃・水撒き、コンクリート打ち、型枠解体撤去の工程で進めます。

建て方については、基礎完了後、基礎パッキンを敷き、アンカーボルトを締め、レベル調整を行った後、部材を柱、梁の手順で組み立てます。敷地内にクレーン車を導入でぎる場合は効率がよく、２階建て住宅の棟上げは１〜２日で終了します。

屋根工事については、日本の気候風土、特に地震、台風、雨に耐えるもので施工し、一般的には下地合板、アスファルトルーフィング、引掛け桟を施工した後、瓦をリフトに乗せて一枚一枚施工します。

外装工事については、柱などの軸組は、一般に室外、室内の順に仕上材を張ります。断熱材は、柱、間柱の間隙を利用して詰め込み、石膏ボードを張ります。外装材は耐火性能が求められる場合が多く、工業製品のサイディング・外壁材を張ることが多くなっています。

外構工事については、一定期間の養生を経て、ビニルクロス、壁紙などの仕上材を張り、照明器具、スイッチ、コンセント、設備機器、内部建具を取り付けます。建物内が完了すると、外部まわりのアプローチ、ポーチ、門などの外構工事に入り、工事完了となります。